周辺からの視点:アテンション・エコノミーと2週間のニュースサイクル
重要ポイント
- •検索エンジンは、ユーザーの興味や検索に基づいて記事を提供し、従来の新聞切り抜き業務に取って代わった。
- •パーソナライズされた検索結果は「フィルターバブル」を生み出し、実際のニュースの動向について読者に歪んだ見方を与えるおそれがある。
- •アテンション・エコノミーでは、国や公人が可視性を獲得することが求められ、多くの場合、好意的な報道やセレブリティ的な露出を通じてそれが行われる。
- •格付け機関は財政数値だけでなくガバナンスや制度的強度も考慮するため、汚職関連の見出しは国の主権信用に影響を及ぼしうる。
- •記事によれば、スキャンダルを含むニュースに対する世間の関心は、通常、消える前に約2週間しか続かない。

アスリートは周辺視野に優れていることで高く評価される。周辺視野があれば、起こりうるプレーを広い視野で捉え、サイドにいる味方へのアシストも可能になる。ポイントガードは正面を見ているように見せながら、マークのついていないサイドのシューターへ干渉されることなくパスをさっと通し、スリーポイントを決めさせることができる。結局のところ、周辺とは、警戒されていない注意にとって格好の観察ポジションになりうるのである。
ニュースを追う人々にとっての伝統的なアプローチは、メディア上での組織や個人への言及を確認することだった。かつては、この業務だけを専門とする企業内の職種も存在した。伝統メディアの時代には、専任の「クリッパー(切り抜き係)」が自社に関連する記事を求めて新聞をくまなく探し、社内回覧用のニュース記事を毎日収集していた。こうした切り抜きの中には、「プレスリリース」という形で公式の対応を迫られるものもあった。
その機能は、その後オンラインの検索エンジンが引き継いだ。現在、検索エンジンは特定の「クリックする人」が何に興味を持っているかを追跡し、その人物の現在の関心に基づいて、検索に関連する報告や解説を届けている。検索エンジンの登場により伝統的なクリッパーの職務は不要になったが、切り抜きという機能自体はしばらく存続し、対象はオンライン記事にまで広がった。ただ、最終的にはそれも不要となった。現在、検索エンジンのアプローチは、個人が興味を持ちうるあらゆる関連記事や報道をその人に提供している。組織に対しては、同じニーズを満たす商業的な層が存在する。メディアモニタリングやソーシャルリスニングのサービスは、ブランドや企業への言及を探してオンライン上の報道を網羅的に調査する業務によって報酬を得ている。
その結果は、人を誤解させかねない。自分のお気に入りの話題だけが、ソーシャルメディアで注目を集めているように見えることがある。これは、実際にニュースで起きていることについての偏った見方である。この力学には名前がついている。「フィルターバブル」である。これは2011年に作家のイーライ・パリサー(Eli Pariser)が広めた言葉で、各ユーザーが目にする情報を静かに狭めていくパーソナライズされた検索結果を指す。オンラインの検索エンジンが単一の話題の記事を送り続けると、こうした「選択的知覚」は増幅されうる。人々が今関心を持っているのは、女子テニスだけなのだろうか。当面のところ、そう見えるようである。
現在「アテンション・エコノミー(注目経済)」と呼ばれるものは、国にさえ、できれば好意的な記事を伴う高い知名度の獲得を求めている。この表現は経済学者ハーバート・サイモン(Herbert Simon)に由来する。彼は1971年に「情報の富は注意の貧困を生み出す」と指摘した。ソーシャルメディアの話題になることは、観光の助けになるのだろうか。国の規模や、世界中のあらゆる国に散らばる人口を無視して、世界規模の注目がどのように獲得されるのかは、依然として謎である。国際メディアは、世界的に名高いおもてなしを惜しみなく見せてくれる笑顔の現地の人々や、食べ物、ビーチ、記念建造物の映像で観光客を誘う旅行広告を掲載している。
国際メディアの注目がなくても、地元報道の活気が失われるわけではない。ニュース価値という点では、地元ならではのスポットライトが存在する。著名カップルの破局とその後の極秘結婚(彼女は婚前契約書に署名したのだろうか?)、弾劾審理、そうした審理の中で暗い顔を見せたり輝いたりする人物たち、そして、手入れされていない皮膚の問題を抱えたまま国外で拘束され、やつれた元指導者。セレブリティは、もう映画に出演していなくても、かつての高い権力の座になくても、報道され続ける。セレブリティとしての地位は、過去のものであれ現在のものであれ、光沢紙の雑誌の特集、授賞団体の議長、ポッドキャストへの出演、テープカット、大学卒業式での祝賀スピーチといった場への道を開いてくれる。
国際メディアの注目の周辺にとどまることには、利点もある。治水予算に関連した汚職事件が相次いだ後の同国の信用格付けは、好ましからざる理由で国際的な注目を集めるおそれがある。主権格付け機関は国の信用力を評価する際、財政数値と並んでガバナンスや制度の強度を考慮する。だからこそ、汚職関連の見出しは、ニュース面を超えて意味を持ちうるのである。幸い、犠牲者の数がより多い他の危機が、国際メディアの注目を引き取ってくれることもある。
スキャンダルに対する世論の認識、現職者の支持率、今後2年以内の最高権力の座をめぐる選挙に立候補しそうな有力候補などを調べる地元の世論調査は、かつて備えていた不可避性の空気を、もはや放っていないように見える。名前の知られていない調査機関が多すぎるほどこの分野に参入している。彼らは、出したい結果からまず始め、それを無作為でない回答者のサンプルで裏付けているように見える。見分ける手がかりは情報公開である。確立された調査機関はサンプルサイズ、サンプリング手法、調査実施日、誤差幅を公表しており、読者は調査結果にどれだけの重みを与えられるかを判断できる。
ニュースに対する注意の持続期間は、好意的なものであれ否定的なものであれ、幸いにも短い。推定では約2週間である。その後は、その人たちが次の選挙に出馬することを決めて再び表舞台に現れるまで、スキャンダルとその関係者についてのかすかな記憶が残るだけである。
ソーシャルメディアは、周辺にあった話題や人物を浮上させることができる。しかし、絶えず生み出される意見や記事の量を考えれば、どのニュースが、すでに定義されたフォロワー層に転送されるかを決めるのは、検索エンジンとアルゴリズムである。周辺の姿すら、人それぞれに異なる。そして、その人がどんなニュースを見たいのかによっても変わる。
トニー・サムソン(Tony Samson)は、TOUCH xdaの会長兼CEOである。連絡先は ar.samson@yahoo.com。