アルファベット:5か月間の保合いが限界点に到達
重要ポイント
- •モルガン・スタンレーが過去12か月のフリーキャッシュフロー533億ドルを評価したことを受け、アルファベット株は5%超急騰した。
- •1株当たり9.11ドルと決算予想を上回ったにもかかわらず、2027年に1.2兆ドルを超える可能性があるAI支出への懸念から、株価は一時売り込まれた。
- •Google Cloudの売上高は第2四半期に前年同期比82%増の248億ドルとなり、より競争力あるAI価格設定が支えとなった。
- •アルファベットは英国の集団訴訟の和解で2億6,000万ポンドの支払いに合意し、AI部門の幹部人事の刷新もあり、組織面の不確実性が加わった。
- •GOOGLは5か月間の対称三角形を形成し、トレンドラインが340〜346付近で収束。0.5フィボナッチ・リトレースメントと200期間EMAも同水準に位置する。

アルファベットは実に波乱のひと月を経過し、その激しい値動き自体が状況を物語っている。1株当たり利益9.11ドルと、アナリスト予想の約3倍となる決算で市場予想を上回ったにもかかわらず、AI支出への懸念の高まりを背景に、決算発表後数日間で株価は実際に売り込まれた。こうした空気が一変したのが月曜日だ。モルガン・スタンレーが投資家を安心させる発言を行ったことを受け、株価は5%超急騰した。同行は、クラウドの資本支出が2027年に1.2兆ドルを超える可能性があるとしても、アルファベットの過去12か月のフリーキャッシュフローがなお堅調な533億ドルであることを強調した。
この緊張関係はアルファベット特有のものではない。ハイパースケーラー業界全体で、マイクロソフト、アマゾン、メタはいずれも数千億ドル規模のデータセンター建設を計画しており、投資家はどの企業がこうした資本に対して妥当なリターンを示せるかについて、選別を強めている。アルファベットの場合、論点はGoogle Cloudの成長がその維持に必要な支出を上回っているか否かに集中しており、それゆえクラウド部門の四半期決算と経営陣のCAPEXガイダンスは、毎回の決算発表で最も注目されるデータとなっている。
基幹事業は引き続き堅固である。Google Cloudの売上高は第2四半期に前年同期比82%増の248億ドルと急成長し、同社はより手頃な価格のAIサービスを投入するなどして競合と直接競争しながら、市場での地位を積極的に守っている。ただし、すべてが順調だったわけではない。アルファベットは今週、英国の集団訴訟を解決するため2億6,000万ポンドの支払いに合意したほか、主要人物の退任を含むAI部門の幹部人事の刷新により、投資家がいまだ消化しきれていない組織面の不確実性が加わった。規制圧力も依然として背景テーマであり、同社は米国と欧州での独占禁止法上の監視に直面し続けている。
その結果、同社は目覚ましい成長を実現する企業である一方、巨額のAIへの賭けが報道のたびに投資家の忍耐を試し続ける状況にある。
アルファベット(GOOGL)のテクニカル分析
GOOGLのチャートが示すように、株価は4月以降、対称三角形へと圧縮されている。400の高値から引いた下降トレンドラインと、269の安値から立ち上がる上昇トレンドラインが収束し、その両者は現在の価格である340〜346付近で交わろうとしている。この位置は、0.5フィボナッチ・リトレースメントと200期間EMAが位置する場所とまさに一致している。
強気シナリオ
買い手がこのトレンドラインとEMAの交差点を守り、下降トレンドラインを明確に上抜けした場合、0.382リトレースメントの356.79付近への道が開ける。より強い上昇となれば、今回の調整全体の起点である0レベルの382.88が狙い目となり得る。
弱気シナリオ
逆に、上昇トレンドラインと0.618リトレースメントの340.66付近を下抜けした場合、0.786レベルの329.19付近が視野に入り、さらに下落すれば、この5か月間の構造を支えてきた314.57の安値の再試行リスクが高まる。
価格が三角形の頂点付近でエネルギーを溜め、200期間EMAのちょうど上に位置する今、アルファベットの次の動きは決定的なものになりそうだ。AI支出をめぐる物語はついに本物のブレイクアウトにつながるのか、それとも株価は従来のレンジへ沈み込むのか。
出典:FXOpen Blog